在宅勤務を始めてから「腰が痛い」「肩がこる」と感じている方はいませんか。その原因、椅子にあるかもしれません。1日8時間以上座る椅子に安いものを使っていると、体に大きな負担がかかり、腰痛や肩こりが慢性化してしまうことがあります。
椅子は在宅勤務の機材の中で最も優先して投資すべきアイテムです。良い椅子に替えるだけで腰痛が劇的に改善するケースは多く、仕事のパフォーマンスにも直結します。
この記事では、在宅勤務用の椅子の選び方を重要ポイント別に解説し、予算別のおすすめの選び方もご紹介します。「高い椅子はもったいない」ではなく、「安い椅子で腰を壊すほうがもったいない」という視点で読んでいただけると嬉しいです。

椅子選びの重要ポイント
ランバーサポート(腰のサポート)
椅子選びで一番重要なのがランバーサポートです。腰のカーブに合わせたサポートがあるかどうかで、長時間座ったときの疲れ方がまったく変わります。調整可能なランバーサポートが付いている椅子を選びましょう。
ランバーサポートがない椅子だと、自然と前かがみの姿勢になりやすく、腰への負担が増します。クッションで代用する方もいますが、やはり椅子自体に機能が備わっているほうが安定感があります。
座面の高さ調整
デスクとの高さのバランスを合わせるために必須の機能です。足の裏が床にしっかりつく高さに調整できるものを選んでください。足がぶらぶらする状態は、太ももの裏が圧迫されて血行が悪くなります。
アームレスト(肘掛け)
高さ調整ができるアームレストがあると、肩こり防止に効果的です。デスクの高さに合わせて調整できる4Dアームレスト付きのモデルが理想です。キーボードを打つときに腕が自然な角度で支えられるので、肩や手首への負担が軽減されます。
背もたれの高さ
ハイバック(背中全体を支える)かミッドバック(腰〜背中の中間)かで選びます。長時間座る在宅勤務にはハイバックがおすすめです。ヘッドレスト付きのモデルなら首の負担も軽減できます。
座面の素材
| 素材 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| メッシュ | 通気性が良く夏でも蒸れにくい。軽い | 座り心地が硬めと感じる方もいる |
| ウレタンクッション | 座り心地が柔らかく快適 | 長期使用でヘタることがある |
| レザー | 見た目が良く高級感がある | 蒸れやすく夏はつらい |
在宅勤務用としてはメッシュ素材が最もおすすめです。1日中座っていても蒸れにくく、体にフィットする感覚が長時間の作業に適しています。

予算別おすすめの選び方
1〜3万円:まず始めたい方向け
この価格帯でも、ランバーサポートと高さ調整がついたモデルはあります。永久に使うつもりではなく「まず1年」と割り切るのもアリです。実際に使ってみて自分に必要な機能がわかってから、次にグレードアップする方が賢い買い方です。
3〜7万円:コスパ最強ゾーン
この価格帯が在宅勤務用としてはベストバランスです。メッシュ素材、ランバーサポート、4Dアームレスト、ヘッドレストなど、必要な機能が一通り揃ったモデルが見つかります。長く使えるものも多いので、コストパフォーマンスは非常に高いです。
7〜15万円:本格オフィスチェア
有名メーカーの本格的なオフィスチェアが手に入る価格帯です。耐久性が高く、10年以上使えるのが魅力。保証期間が長いモデルも多いです。1日8時間以上座るなら、この価格帯への投資は十分に元が取れます。
15万円以上:ハイエンドモデル
人間工学に基づいた最高級のチェアが選べます。体への負担を極限まで減らしたい方向けです。高額ですが、毎日使うことを考えれば日割りではそれほど高くありません。10年使えば1日あたり40〜50円程度の計算です。
椅子を買う前に確認すること
- 可能なら試座する:ネットの口コミだけで決めるのは危険。家具店やショールームで実際に座ってみるのがベスト
- 返品・交換ポリシーを確認:オンラインで買う場合、合わなかったときに返品できるか
- 保証期間をチェック:高い椅子ほど保証が長い傾向。3年以上の保証があると安心
- キャスターの種類:フローリングならウレタンキャスターを選ぶか、チェアマットを敷く
特に「試座」は重要です。体型や好みによって合う椅子は異なるため、口コミで高評価でも自分には合わないということはよくあります。大手の家具店やオフィス家具のショールームでは複数のモデルを試せるので、購入前にぜひ足を運んでみてください。

椅子以外の腰痛対策
良い椅子を買っても、座り方が悪ければ効果は半減します。以下のポイントを意識しましょう。
- 足の裏を床にしっかりつける
- 背もたれに腰をしっかり当てる(前かがみにならない)
- モニターの高さを目線に合わせる
- 1時間に1回は立ち上がってストレッチする
- 昇降デスクで立ち作業も取り入れる
特に「1時間に1回のストレッチ」は非常に効果的です。ポモドーロテクニック(25分作業+5分休憩)を取り入れて、休憩時間に軽いストレッチをするのがおすすめです。腰回し、肩回し、首のストレッチだけでも、体の疲れ方が大きく変わります。
よくある質問(FAQ)
Q. ゲーミングチェアは在宅勤務に向いていますか?
A. 一部のモデルはオフィスチェアとしても使えますが、一般的にはオフィスチェアのほうが在宅勤務には向いています。ゲーミングチェアはリクライニング重視の設計が多く、長時間のデスクワークには腰への負担が大きいモデルもあります。
Q. 中古のオフィスチェアはおすすめですか?
A. おすすめです。中古市場ではオフィス閉鎖や入れ替えで放出された高級チェアが定価の半額以下で見つかることもあります。状態の確認は必要ですが、有名メーカーの椅子は耐久性が高いので、中古でも十分に使えます。
Q. 椅子のメンテナンスは必要ですか?
A. 定期的なメンテナンスで寿命が延びます。メッシュ部分の汚れは柔らかいブラシで落とし、キャスターに絡まった髪やゴミは取り除きましょう。ガスシリンダーの寿命は5〜10年程度で、交換パーツが手に入るモデルを選んでおくと長く使えます。
Q. 腰痛がひどい場合、椅子を変えるだけで改善しますか?
A. 椅子を変えるだけで改善するケースは多いですが、すでに痛みが強い場合は整形外科を受診することをおすすめします。椅子はあくまで予防と軽減のためのもので、治療の代わりにはなりません。
Q. バランスボールを椅子代わりに使うのはどうですか?
A. 短時間なら体幹トレーニングになりますが、1日中座るのには向きません。背もたれがないため長時間の使用では疲れやすく、姿勢が崩れやすいです。補助的に使うのは良いですが、メインの椅子として使うのはおすすめしません。
まとめ:椅子は在宅勤務で一番大事な投資
- ランバーサポートは最も重要な機能。必ず確認する
- 座面の素材はメッシュが通気性・フィット感ともにおすすめ
- 予算3〜7万円がコスパ最強のゾーン
- 購入前に試座するのが失敗しないコツ
- 椅子だけでなく正しい座り方と定期的なストレッチも大切
在宅勤務の機材の中で、最優先で投資すべきなのは椅子です。腰痛は一度なると治りにくく、仕事のパフォーマンスにも直結します。「安い椅子で腰を壊すほうがもったいない」という考え方で、しっかり選んでください。
厚生労働省の職場における腰痛予防対策指針も参考になります。日本テレワーク協会や総務省のテレワーク情報サイトもあわせてチェックしてみてください。


