在宅勤務が続く中、「今の部屋では集中できない」「仕事用のスペースが確保できない」と感じている人は多い。特に賃貸の場合、リフォームで部屋を増やすこともできないため、間取り選びの段階で在宅勤務に適した物件を見極めることが重要になる。
この記事では、在宅勤務に向いた賃貸の間取りの選び方を解説し、一人暮らし・二人暮らし・ファミリーそれぞれのケースで最適な間取りを紹介していく。

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在宅勤務に必要なワークスペースの広さ
最低1畳あればワークスペースは作れる
在宅勤務用のワークスペースは、最低1畳(約1.65㎡)のスペースがあれば設置可能だ。コンパクトなデスク(幅80cm程度)と椅子を置けば、PC作業に必要な環境は整う。
ただし、資料を広げたりデュアルモニターを使ったりする場合は、2畳(約3.3㎡)あるとかなり快適になる。部屋探しの際は、居室以外に1〜2畳のスペースを確保できるかどうかを確認しよう。
個室型か、リビング一角型か
ワークスペースの配置は大きく分けて「個室型」と「リビングの一角型」の2パターンがある。
| タイプ | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| 個室型 | 集中力が高い・Web会議がしやすい | 居住スペースが狭くなる・コストが上がる |
| リビング一角型 | 広さを活かせる・初期費用が安い | 家族の生活音が聞こえる・オンオフが切り替えにくい |
一人暮らしで集中を重視するなら個室型、家族と過ごす時間も大切にしたいならリビング一角型がおすすめだ。
一人暮らしにおすすめの間取り
1K(25㎡以上)
1Kの場合、居室にデスクを置くスペースを確保できるかがポイントだ。25㎡以上あれば、ベッドとデスクの両方を無理なく配置できる。壁付けのスリムデスクを使えば、さらに省スペースで済む。
1DK・1LDK
ダイニングキッチンと居室が分かれている1DK以上なら、居室をまるごと仕事部屋にして、ダイニングを生活スペースにする使い方が可能だ。在宅勤務メインの一人暮らしには1DK以上をおすすめする。
ロフト付き物件
ロフト付きの物件は、ロフト部分をベッドスペースにすれば、下の居室を広く使って仕事環境を整えられる。天井高が低い分、賃料が抑えめの物件も多い。

二人暮らし・カップルにおすすめの間取り
2DK(片方を仕事部屋にする)
二人暮らしで片方が在宅勤務の場合、2DKなら1部屋を仕事部屋に充てることができる。2人とも在宅勤務の場合は2LDK以上が理想だが、2DKでもデスクの配置を工夫すれば対応は可能だ。
2LDK(それぞれの仕事部屋を確保)
2人とも在宅勤務の場合のベストな間取りは2LDKだ。リビングダイニングのほかに2部屋あるため、各自が個室で仕事に集中できる環境を確保できる。Web会議が被っても音の問題が起きにくい。
サービスルーム(S)付きの間取り
1SLDK、2SLDKなど「S」が付いた間取りは、サービスルーム(納戸)がワークスペースに転用できる場合がある。窓がない・採光が不十分で「居室」の基準を満たさないだけで、面積的には十分なスペースがあることが多い。賃料も通常の部屋数が多い物件より抑えられることがある。
ファミリーにおすすめの間取り
3LDK以上が理想
子どもがいる家庭では、子ども部屋・寝室・仕事部屋をそれぞれ確保できる3LDK以上が望ましい。子どもの声や生活音から離れた場所に仕事部屋を配置することで、Web会議中のトラブルを防げる。
メゾネットタイプ
2階建て構造のメゾネットタイプは、フロアが分かれるため階を変えるだけで仕事と生活を完全に分離できる。1階をリビング・2階を仕事部屋にするなど、上下の使い分けが効果的だ。

賃貸でワークスペースを快適にする工夫
壁に穴を開けない収納・配線整理
賃貸では壁にネジ穴を開けられないことが多い。突っ張り棒タイプの棚や、壁面に貼れるフック(はがせるタイプ)を使えば、原状回復可能な範囲で収納スペースを確保できる。
パーテーションで仕事スペースを区切る
リビングの一角をワークスペースにする場合、折りたたみ式のパーテーションを置くだけで擬似的な個室感が生まれる。Web会議の背景としても使えて一石二鳥だ。
間接照明でゾーンを演出する
デスク周りにデスクライトやモニターライトを設置すると、その場所が「仕事ゾーン」として視覚的に区別される。照明の切り替えでオンオフの気持ちの切り替えも促される。
防音対策にラグ・カーテンを活用する
床にラグを敷く、厚手のカーテンに替えるだけでも、部屋の反響音を軽減できる。Web会議中の声が響きにくくなり、音の問題を緩和する効果がある。
間取り選びで失敗しないためのチェックリスト
- デスクと椅子を置ける1〜2畳のスペースがあるか
- インターネット回線の速度は十分か(光回線対応か確認)
- コンセントの数と位置はPC・モニター・充電器に対応できるか
- 日当たりは良いか(暗い部屋は生産性が落ちる)
- 生活動線と仕事動線が重ならない配置が可能か
- Web会議に影響しない程度の防音性があるか
在宅勤務の間取りに関するQ&A
Q. 在宅勤務の仕事部屋は何畳あれば十分?
最低1畳あればデスクと椅子は置ける。ただし快適に作業するなら2〜3畳がおすすめだ。デュアルモニターや書類棚を置く場合は3畳以上あると余裕が生まれる。
Q. 在宅勤務に窓なし部屋は使える?
使えるが、自然光が入らないため照明にこだわる必要がある。色温度5000〜6000Kのデスクライトを設置すれば、自然光に近い環境を作れる。換気も意識して定期的にドアを開けるなどの対策を取ろう。
Q. 賃貸の内見で在宅勤務向きかどうかを見極めるコツは?
内見時にスマホで通信速度を測定する、コンセントの位置と数を確認する、Web会議を想定して声の反響具合を確認するなどのチェックを行うと、入居後の後悔を防げる。

賃貸でのワークスペース確保の具体例
押し入れ・クローゼットの活用術
賃貸のワンルームでもワークスペースを確保する裏技として、押し入れやクローゼットをデスクスペースに改造する方法がある。押し入れの中板をデスク代わりにし、上段にモニターを設置、下段に足を入れる形で使用する。意外にも集中力が上がるとして、SNSでも話題になっている。
ダイニングテーブル兼用のメリット・デメリット
賃貸でスペースが限られる場合、ダイニングテーブルをデスク兼用にするケースも多い。メリットはスペースを節約できることだが、デメリットとして食事のたびに片付ける必要がある点が挙げられる。在宅勤務の間取りとしてダイニング兼用を選ぶ場合は、PCや書類をまとめて収納できるワゴンやかごを用意しておくのが効果的だ。
賃貸の在宅勤務向きリノベーション物件
近年は在宅勤務の需要を受けて、ワークスペース付きの賃貸物件やリノベーション物件が増えている。造り付けのカウンターデスクや、壁面収納が付いた物件は、自分で家具を揃える手間が省けて便利だ。不動産ポータルサイトで「ワークスペース」「書斎」などのキーワードで検索すると見つかることがある。

在宅勤務向きの賃貸物件を見つけるコツ
不動産ポータルサイトの検索テクニック
SUUMOやHOME’Sなどの不動産ポータルサイトでは、「テレワーク向け」「在宅勤務」といった特集ページが用意されていることがある。また、「インターネット無料」「光ファイバー対応」の条件を追加することで、在宅勤務に適した賃貸物件を効率よく絞り込める。
間取り図だけでなく実際に内見する
間取り図では問題なく見えても、実際にデスクを置こうとすると「コンセントの位置が合わない」「窓の光が画面に反射する」といった問題が見つかることがある。在宅勤務の賃貸物件選びでは、必ず内見時にデスクの設置場所をシミュレーションしておこう。
在宅勤務向き賃貸の家賃相場
在宅勤務用の部屋を1つ増やそうとすると、間取りが大きくなる分だけ家賃も上がる。目安として、都心部では1Kから1LDKに変えると月1〜3万円程度、1LDKから2LDKに変えると月2〜5万円程度の家賃アップが見込まれる。
ただし、在宅勤務で通勤がなくなった分、交通費が浮いているケースも多い。月の定期代が1〜2万円節約できていれば、その分を家賃に回す考え方もある。在宅勤務の頻度と通勤費の削減額を比較して、賃貸の間取りアップが経済的にペイするか検討してみよう。
まとめ
在宅勤務に適した賃貸の間取りは、世帯構成やワークスタイルによって最適解が異なる。一人暮らしなら1DK以上、二人暮らしなら2LDK、ファミリーなら3LDK以上を基準に探すとよいだろう。
間取りだけでなく、パーテーションや照明、防音対策といった工夫を組み合わせれば、賃貸でも快適なワークスペースを実現できる。次の引っ越しでは「在宅勤務のしやすさ」を物件選びの重要な基準に加えてみよう。
参考:ホームズ「テレワークに適した間取りとは? 一人暮らしでスペースを確保するコツ」
参考:パナソニック ホームズ「テレワークに最適な間取りとは?」
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