リモートワークの普及により、都市と地方に2つの拠点を持つ「二拠点生活(デュアルライフ)」を始める人が増えている。平日は都市部の自宅で在宅勤務をし、週末は自然豊かな地方の拠点で過ごす。在宅勤務という働き方があるからこそ実現できるライフスタイルだ。
とはいえ、実際に二拠点生活を始めようとすると「費用はどのくらいかかる?」「住民票はどうする?」「仕事に支障は出ない?」といった疑問がたくさん出てくる。この記事では、在宅勤務を活かした二拠点生活の始め方を費用・制度・仕事の3つの観点から詳しく解説していく。

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二拠点生活(デュアルライフ)とは
都市と地方の「いいとこ取り」をするライフスタイル
二拠点生活とは、2つの地域にそれぞれ生活の拠点を持ち、行き来しながら暮らすスタイルのこと。完全な移住とは異なり、今の住まいを手放さずに、もうひとつの拠点を加える形になる。
在宅勤務が可能な仕事であれば、地方の拠点からでも通常どおり業務を行えるため、「仕事は変えずにライフスタイルだけ変える」ということが可能になる。
二拠点生活のパターン
- 平日は都市部・週末は地方(もっとも一般的なパターン)
- 月の前半は都市部・後半は地方(長期滞在型)
- 繁忙期は都市部・閑散期は地方(季節型)
- 出社日は都市部・在宅勤務日は地方(ハイブリッドワーク連動型)
在宅勤務で二拠点生活をするメリット
自然環境でリフレッシュできる
地方の拠点では自然に囲まれた環境で過ごせるため、在宅勤務で溜まったストレスを週末にリセットできる。海の近く、山の中、温泉地など、自分の好みに合った環境を第二の拠点にできるのは二拠点生活ならではの魅力だ。
災害リスクの分散
2つの拠点を離れた地域に持つことで、一方が被災した場合にもう一方に避難できるというメリットがある。日本は地震・台風などの自然災害が多い国であり、リスク分散の観点からも二拠点生活は合理的な選択肢と言える。
地域コミュニティとのつながりが生まれる
地方の拠点では、地元の人々との交流が生まれやすい。都市部の人間関係とはまた違った温かいつながりができ、人生の豊かさや視野の広がりにつながる。

二拠点生活にかかる費用の目安
第二拠点の住居費
もっとも大きなコストは第二拠点の住居費だ。選択肢とおおまかな費用感は以下のとおり。
- 地方の賃貸物件:月2万〜5万円程度(エリアによる)
- 空き家の活用:購入なら数百万円から。自治体の空き家バンクで格安物件が見つかることもある
- 定額住み放題サービス:月4万〜5万円で全国の拠点を利用できるサービスもある
- 民泊・ゲストハウスの月額契約:月3万〜8万円程度
交通費
2拠点間の移動にかかる交通費もランニングコストとして考慮が必要だ。月に2〜4往復する場合、交通費は月1万〜3万円程度が目安になる。新幹線や高速バスの回数券・早割を活用すればコストを抑えられる。
光熱費・通信費
2拠点分の基本料金が発生するため、水道・電気・ガスの基本料金だけで月5,000〜1万円程度の追加費用がかかる。インターネット回線も2拠点分必要になるが、ポケットWi-Fiやテザリングで代替すれば固定回線は主拠点のみで済むケースもある。
二拠点生活のトータルコストは、住居費+交通費+光熱費で月5万〜10万円程度が目安。住居費をいかに抑えるかがポイントになる。
在宅勤務で二拠点生活を始める具体的なステップ
ステップ1:会社の在宅勤務規定を確認する
まず確認すべきなのは、勤務先の在宅勤務に関する規定だ。「自宅以外の場所からのリモートワークが認められているか」「通勤手当の取り扱いはどうなるか」「就業場所の届出が必要か」などを人事部門に確認しよう。
ステップ2:第二拠点のエリアを決める
エリア選びのポイントは以下の3つだ。
- インターネット環境が安定しているか(在宅勤務に必須)
- 主拠点からのアクセスの良さ(移動時間2〜3時間が目安)
- 自分の趣味やライフスタイルに合った環境か
ステップ3:お試し滞在から始める
いきなり物件を借りるのではなく、まずは月額制の宿泊サービスや短期賃貸で「お試し滞在」をしてみるのがおすすめだ。実際に滞在してみないとわからないことは多く、最低2〜3回は試してから本格的な契約に進むのが失敗を防ぐコツだ。
ステップ4:住民票の取り扱いを決める
住民票は生活の拠点となる場所に置く必要がある。二拠点生活の場合、メインの拠点(主に住んでいる場所)に住民票を置くのが一般的だ。住民税・選挙権・行政サービスは住民票のある自治体に紐づくため、どちらの拠点に住民票を置くかは慎重に検討する必要がある。

ステップ5:リモートワーク環境を整備する
第二拠点でも快適に在宅勤務ができるよう、以下の環境を整えよう。
- 安定したインターネット回線(光回線が理想、なければポケットWi-Fi)
- 折りたたみ式のコンパクトなデスクと椅子
- モバイルモニター(持ち運び可能な外付けディスプレイ)
- ノイズキャンセリングイヤホン(Web会議用)
自治体の補助金・支援制度を活用しよう
移住・二拠点居住への支援金
地方自治体の中には、二拠点居住や移住を支援する補助金制度を設けているところがある。テレワークのために移住して住宅を取得した場合に補助金が出るケースや、二拠点居住者に対して家賃補助を行っている自治体もある。
具体的な金額や条件は自治体によって異なるため、気になるエリアの自治体の移住支援サイトを確認することをおすすめする。
空き家バンクの活用
多くの地方自治体が運営する「空き家バンク」を利用すると、格安で物件を見つけられることがある。中にはリフォーム補助金が出る物件もあり、初期費用を大幅に抑えられる場合もある。

二拠点生活のデメリットと対策
費用がかかる
2つの住居の維持費と交通費は大きな負担になる。コストを抑えるためには、地方の空き家バンクの活用、格安賃貸の利用、定額住み放題サービスの検討などが有効だ。
移動の負担
毎週のように2拠点間を移動すると、体力的にも時間的にも負担がかかる。移動頻度を月2回程度にする、移動時間を作業時間に充てる(新幹線でPC作業など)といった工夫で負担を軽減できる。
防犯面の不安
不在にしている拠点が空き巣のターゲットになるリスクがある。スマートロック、見守りカメラ、タイマー付き照明など、不在時でも人がいるように見せる防犯対策を講じておこう。
二拠点生活に関するQ&A
Q. 年収いくらあれば二拠点生活は可能?
調査によれば世帯年収800万円未満の層が全体の50%以上を占めており、場所選びさえしっかり行えば、年収400万円台からでも二拠点生活は実現可能とされている。追加費用を月5万円に抑えられれば年間60万円の追加コストで済む。
Q. 住民税は二重にかかる?
住民税は住民票を置いている自治体に対してのみ支払う。2か所で課税されることは基本的にない。
Q. 会社に二拠点生活を伝えるべき?
就業規則で就業場所の届出が必要な場合は報告が必須だ。通勤手当や労災の適用範囲にも影響するため、二拠点生活を始める前に上司や人事部門に相談することをおすすめする。

二拠点生活のやり方で失敗しないための注意点
いきなり長期契約を結ばない
二拠点生活のやり方として重要なのは、最初から年間契約で物件を借りないことだ。まずは月単位の短期契約やお試し滞在で相性を確かめるのが失敗を防ぐやり方と言える。理想と現実のギャップは実際に住んでみないとわからない。
インターネット環境の事前テストは必須
在宅勤務を前提とした二拠点生活のやり方では、インターネット回線の速度と安定性が生命線になる。物件を決める前に必ずスピードテストを実施し、Web会議やファイル送受信に支障がないことを確認しよう。光回線が引けないエリアの場合は、モバイルWi-Fiの電波状況もチェックしておくべきだ。
二拠点生活のやり方を家族で共有する
パートナーや家族がいる場合は、二拠点生活のやり方やルールを事前に話し合っておくことが大切だ。「いつ・どちらの拠点にいるか」「緊急時の連絡手段」「費用の分担」など、事前に合意しておくべき項目は多い。二拠点生活のやり方を曖昧にしたまま始めると、後からトラブルの原因になることがある。

移動時間を「バッファ」として活用する
二拠点間の移動時間を無駄にしないやり方として、新幹線や特急の車内をPC作業やインプットの時間に充てる人が多い。移動そのものを生産的な時間に変えられれば、二拠点生活のやり方として効率的だ。読書やオンライン学習に充てるのもおすすめだ。
まとめ
在宅勤務という働き方を活かせば、二拠点生活のハードルは大きく下がる。まずは会社の規定を確認し、お試し滞在で気になるエリアを体験することから始めてみよう。
自治体の補助金制度も活用すれば、費用面の不安もかなり軽減できる。都市と地方の「いいとこ取り」で、仕事も暮らしも充実させる生活を手に入れよう。
参考:アキサポ「二拠点生活の始め方ガイド|メリット・デメリットと費用・注意点を解説」
参考:デュアルライフ東北・新潟「二拠点生活に向いている仕事を紹介」
参考:ふくじゅスタイル「二拠点生活で100万円の補助金がもらえる!?」
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