テレワークに切り替えたものの、「会社にかかってくる電話をどうすればいいのか」という課題に頭を悩ませている方は多いはずです。オフィスにいれば取れた電話が取れなくなると、顧客対応の遅れや機会損失につながりかねません。
この記事では、テレワーク中でもスムーズに電話対応を行うための方法を6つに分けて解説します。クラウドPBX、転送サービス、電話代行など、会社の規模や予算に合った解決策を見つけましょう。

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テレワーク中の電話対応が課題になる理由
オフィスに固定電話がある従来の働き方では、誰かが電話を取って担当者に取り次ぐことができました。しかし、テレワーク環境では以下のような問題が発生します。
- オフィスに誰もいないので代表電話が取れない
- 顧客からの電話に出られず、折り返しが遅れる
- 社員の個人携帯を使うとプライバシーの問題がある
- 会社の電話番号から発信できないため、取引先に不信感を与える
- 電話の取り次ぎができず、顧客をたらい回しにしてしまう
こうした課題を放置すると、顧客満足度の低下やビジネスチャンスの逸失につながります。テレワーク環境にあった電話対応の仕組みを早めに構築しましょう。
テレワークの電話対応を解決する6つの方法
1. クラウドPBX(おすすめ度:高)
クラウドPBXはテレワーク時代の電話環境として注目されているサービスです。従来のPBX(構内交換機)をクラウド上に設置し、インターネット経由で会社の電話番号を使った発着信ができるようにする仕組みです。
クラウドPBXを導入すると、以下のことが可能になります。
- スマートフォンやPCで会社の代表番号にかかってきた電話を受けられる
- 会社の番号から発信できるため、取引先にも安心感を与えられる
- 社員同士の内線通話が無料でできる
- 複数拠点や在宅勤務者への同時着信・順次着信が設定できる
- 通話録音や着信履歴の管理がクラウド上で一元管理できる
代表的なクラウドPBXサービスとしては、BIZTEL、MOT/TEL、ナイセンクラウドなどがあります。料金体系はサービスによって異なりますが、1ユーザーあたり月額数千円程度から利用できるものが多いです。詳細な料金は各サービスの公式サイトでご確認ください。
クラウドPBXなら、場所を問わず会社番号で発着信が可能。テレワーク環境の電話課題を根本的に解決できる。
2. 電話転送サービス
NTTの「ボイスワープ」に代表される電話転送サービスを使えば、会社にかかってきた電話を社員の携帯電話やIP電話に自動転送できます。既存の固定電話番号をそのまま使えるため、導入のハードルが低いのが特徴です。
ただし、転送先が1つに限定されるケースが多く、複数人での対応には向いていません。小規模な事業所や個人事業主には手軽な選択肢です。転送通話料が別途かかる点も事前に確認しておきましょう。
3. 電話代行サービス
電話代行サービスは、プロのオペレーターが会社の代わりに電話を受け、用件を聞いてメールやチャットで報告してくれるサービスです。社員が電話対応から解放されるため、集中して業務に取り組めるというメリットがあります。
fondesk(フォンデスク)やSecretariat(セクレタリアト)など、月額1万円程度から利用できるサービスもあります。料金は受電件数によって変動するため、自社の電話量に応じて選びましょう。営業電話のフィルタリングをしてくれるサービスもあり、不要な電話対応を削減できます。
4. 社用携帯の配布
社員に社用携帯を配布する方法は、シンプルで導入しやすい対策です。ただし、会社の代表番号から発信できない点や、端末代・通信費の負担が大きくなる点がデメリットです。取引先に個別の携帯番号を伝える必要があるため、担当者が変わった際の引き継ぎが煩雑になることもあります。
5. IVR(自動音声応答)
IVRは「〇〇の用件は1番を、△△の用件は2番を押してください」という自動音声ガイダンスで電話を振り分ける仕組みです。営業時間外の対応や、よくある問い合わせの自動回答にも活用できます。クラウドPBXと組み合わせて使うケースも増えており、顧客体験を損なわずに業務効率化を実現できます。
6. ビジネスチャット・Web会議ツールへの移行
そもそも電話でのやり取りを減らすという発想も重要です。SlackやMicrosoft Teamsなどのビジネスチャットでテキストベースのコミュニケーションに移行すれば、電話対応の負担そのものを軽減できます。緊急度の高い連絡はWeb会議ツールで対面通話するなど、コミュニケーション手段を使い分けるのがポイントです。テキストでのやり取りは記録が残るため、「言った・言わない」のトラブルも防止できます。

方法別の比較表
| 方法 | 初期費用 | 月額目安 | 複数人対応 | 代表番号利用 |
|---|---|---|---|---|
| クラウドPBX | 無料~数万円 | 数千円/ユーザー | 可能 | 可能 |
| 電話転送 | 無料~数千円 | 数百円~ | やや不向き | 受信のみ可 |
| 電話代行 | 無料~ | 1万円~ | 代行会社が対応 | サービスによる |
| 社用携帯 | 端末代 | 通信費 | 可能 | 不可 |
| IVR | 無料~数万円 | 数千円~ | 可能 | 可能 |
料金はサービスや契約内容により異なるため、導入前に各サービスの公式サイトで最新の見積もりを確認すること。
クラウドPBXを選ぶ際のチェックポイント
クラウドPBXは各社から多数のサービスが提供されています。選ぶ際には以下のポイントを確認しましょう。
- 通話品質:インターネット回線を使うため、通話品質はサービスによって差がある。無料トライアルで実際の通話品質を確認するのがおすすめ
- 対応端末:スマートフォンアプリ、PC用ソフトフォン、IP電話機など、自社の運用に合った端末に対応しているか
- 既存番号の引き継ぎ:現在使用している会社の電話番号をそのまま引き継げるかどうかは重要なポイント。番号ポータビリティに対応しているか事前に確認する
- 連携機能:CRMやビジネスチャットとの連携ができれば、顧客管理がさらに効率化される
- サポート体制:トラブル時のサポート対応や問い合わせ窓口の充実度も確認しておく
テレワークの電話対応で気をつけたいマナー
在宅で電話を受ける際は、オフィスとは異なる環境ならではのマナーにも気を配りましょう。
- 静かな場所で通話する:家族の声やテレビの音が入らない環境を確保する。難しい場合はノイズキャンセリング機能付きのヘッドセットを活用する
- 通話品質を確認する:ヘッドセットやマイク付きイヤホンを使うと音声がクリアになる
- 応答のタイムラグに注意:転送やクラウドPBX経由だとわずかに遅延が発生することがあるため、相手の話を最後まで聞いてから返答する
- 折り返し対応のルールを決めておく:出られなかった場合の折り返し時間のめどを社内で統一しておく
- 通話中の背景音対策:宅配便のチャイムやペットの鳴き声など、予期せぬ音が入る可能性があることを意識しておく

テレワーク電話対応のQ&A
Q1. クラウドPBXの導入にはどれくらい時間がかかる?
サービスにもよりますが、申し込みから数日~2週間程度で利用開始できるものがほとんどです。既存の電話番号を引き継ぐ「番号ポータビリティ」を利用する場合は、もう少し時間がかかることがあります。
Q2. 個人の携帯番号を仕事で使うのは問題ない?
法律上の禁止はありませんが、プライバシーの観点からおすすめしません。退職後に顧客から連絡が来続けるなどのトラブルも考えられるため、業務用の番号を別に用意するのが安全です。
Q3. 電話代行サービスの品質は?
大手の電話代行サービスはトレーニングを受けたオペレーターが対応するため、品質は比較的高いです。ただし、専門的な問い合わせには対応できないため、一次受けとして活用し、詳細な対応は担当者が折り返す運用が一般的です。
Q4. テレワーク中に顧客から電話があったときの対応フローは?
標準的な対応フローとしては、「着信→対応可能な社員が応答→用件をヒアリング→対応 or 担当者に取り次ぎ→対応結果を記録」という流れになります。不在時は電話代行やIVRで一次受けし、チャットで通知→担当者が折り返しというフローを整備しておくとスムーズです。

テレワーク電話対応の導入事例
実際にテレワーク中の電話対応を改善した企業の取り組みを紹介します。
10人規模のWeb制作会社の場合
フルリモートに移行した際、代表電話の対応が課題に。電話代行サービスを導入し、一次受けをプロのオペレーターに任せることで、社員は制作業務に集中できるようになりました。月間の受電件数は約50件で、月額1万円程度のコストで運用しています。
50人規模のIT企業の場合
クラウドPBXを導入し、全社員のスマートフォンで会社の代表番号の発着信ができるようにしました。部署ごとの着信グループ設定により、適切な担当者に直接つながる仕組みを構築。通話品質も従来の固定電話と遜色なく、顧客からの評判も良好とのことです。
導入時の注意点
どの方法を選ぶ場合も、以下の点に注意しましょう。
- 導入前に無料トライアルで通話品質を確認する
- 社員向けの操作マニュアルを用意する
- 顧客への連絡先変更の案内が必要な場合は余裕を持って準備する
- 緊急時のバックアップ手段(携帯電話など)を確保しておく
まとめ
テレワーク中の電話対応は、クラウドPBXを中心に、電話転送・代行サービス・IVRなどを組み合わせることで解決できます。会社の規模や予算、電話の頻度に応じて最適な方法を選びましょう。
また、そもそも電話でのやり取りをチャットやWeb会議に置き換えていくことも、長期的には重要な取り組みです。電話に依存しないコミュニケーション体制を構築すれば、テレワークの生産性はさらに向上します。
参考:NTT東日本 テレワーク中の電話対応、総務省 テレワーク推進
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