テレワークが広がる中で、多くの企業が頭を悩ませているのが「会社の電話対応をどうするか」という問題です。オフィスにかかってきた電話を取るために出社する、個人のスマホで折り返す、といった対応は非効率ですし、セキュリティの面でも課題があります。
そこで注目されているのが「クラウドPBX」です。クラウドPBXを導入すれば、会社の電話番号をスマートフォンやPCで受発信でき、自宅やカフェなどどこにいても「会社の電話」として対応できるようになります。この記事では、クラウドPBXの仕組みから、テレワーク向けのおすすめサービス、選び方のポイントまで詳しく解説します。

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クラウドPBXとは?仕組みをわかりやすく解説
PBXの基本
PBX(Private Branch Exchange)とは、企業内の電話交換機のことです。従来のPBXはオフィスに物理的な機器を設置して、内線・外線の管理を行っていました。クラウドPBXはこの仕組みをインターネット上のクラウドサーバーに移したもので、物理的な交換機が不要になります。
クラウドPBXでできること
- 会社の代表番号で発着信:スマホアプリやPCソフトから、会社の電話番号で電話をかけたり受けたりできる
- 内線通話:社員同士の通話を内線扱いにでき、通話料がかからない
- 転送・保留・パーク保留:オフィスの電話機と同じ操作が可能
- IVR(自動音声応答):「営業は1番、サポートは2番」のような自動振り分け
- 通話録音:通話内容を自動録音して後から確認できる
- CRM連携:着信時に顧客情報を画面に表示する機能も
テレワークでクラウドPBXが活躍する理由
クラウドPBXの最大のメリットは、インターネット環境があれば場所を選ばずに使える点です。自宅でもカフェでもサテライトオフィスでも、スマホやPCから会社の電話番号で対応できます。お客様からすると、社員がどこにいるかを意識することなく、これまでと同じ電話番号に電話するだけです。
その分、自宅で電話に出る回数は確実に増えます。マイク付きのワイヤレスイヤホンを常にデスクに置いておくと、着信のたびにスマホを耳に当てずに済み、メモを取りながら話せます。
テレワーク向けクラウドPBXのおすすめサービス
MOT/TEL(モッテル)
国内20,000社以上の導入実績がある老舗のクラウドPBXサービスです。スタンダードプランは20名まで月額5,980円と、中小企業でも導入しやすい価格設定が特徴。スマホアプリ、PCソフトフォン、IP電話機のいずれでも利用でき、テレワーク環境での柔軟な運用が可能です。
BIZTEL ビジネスフォン
クラウドPBXの先駆けとも言えるサービスで、大企業から中小企業まで幅広い導入実績があります。月額21,000円からのオンデマンドタイプで、必要な機能を選んで追加できる柔軟さが魅力です。セキュリティ面でも高い評価を受けており、金融機関や医療機関での導入実績もあります。
ひかりクラウドPBX
NTT東日本が提供するクラウドPBXサービスです。NTTのひかり電話と組み合わせることで、既存の電話番号をそのまま使えるケースが多く、番号変更なしでクラウドPBXに移行できます。大手通信事業者のサービスという安心感もあり、信頼性を重視する企業に向いています。

トビラフォン Cloud
迷惑電話のフィルタリング技術で知られるトビラシステムズが提供するクラウドPBXです。迷惑電話を自動判定してブロックする機能が標準搭載されていて、テレワーク中に不要な電話で作業を中断されるリスクを減らせます。
クラコールPBX
1ユーザーから契約できるスモールスタート向けのサービスです。初期費用0円でスタートでき、個人事業主やフリーランスのテレワーカーでも手軽に導入できます。必要に応じてユーザー数を増やせるため、事業の成長に合わせた柔軟な運用が可能です。
クラウドPBXの選び方:5つのチェックポイント
1. 既存の電話番号を引き継げるか
長年使っている会社の電話番号を変更するのは、取引先や顧客への影響が大きいです。番号ポータビリティに対応しているか、あるいは既存の電話回線と併用できるかを確認しましょう。
2. 通話品質は十分か
クラウドPBXはインターネット回線を使うため、回線速度や安定性によって通話品質が左右されます。無料トライアルがあるサービスで実際に通話品質をテストしてから導入するのがおすすめです。
3. 対応デバイスの種類
スマートフォン(iOS/Android)、PCソフトフォン、IP電話機など、どのデバイスに対応しているか確認しましょう。テレワークではスマホアプリの使い勝手が特に重要です。
スマホアプリを主に使うなら、着信画面がいつでも見える位置にスマホを立てておくと取りこぼしが減ります。角度を変えられる卓上スタンドがあると、充電しながら画面を確認できて便利です。
4. セキュリティ対策
クラウドPBXでは通話データがインターネットを経由するため、通信の暗号化(SRTP/TLS)への対応、不正アクセス対策、通話ログの管理機能などのセキュリティ対策が十分なサービスを選びましょう。特に金融・医療・法律関連の業種では、セキュリティ基準を満たしているか確認が必要です。
5. 料金体系の透明性
初期費用、月額基本料金、通話料金、オプション料金の内訳を明確に提示しているサービスを選びましょう。「月額〇円〜」という表記だけでなく、実際に自社の利用規模で試算すると、想定外のコストを防げます。
クラウドPBX導入の手順と注意点
導入の基本的な流れ
クラウドPBXの導入は、おおむね以下のステップで進みます。
- 要件整理:同時通話数、必要な機能、使用デバイス、予算を整理する
- サービス比較・トライアル:候補を絞って無料トライアルを試す
- 契約・番号設定:契約後、電話番号の設定や転送ルールを構築する
- アプリ・デバイスの設定:社員のスマホやPCにアプリをインストール
- 運用開始:テスト通話を行ってから本番運用を開始する
導入時の注意点
インターネット回線の品質が通話品質に直結するため、社員の自宅回線の速度が十分かどうかを事前に確認しましょう。光回線であれば基本的に問題ありませんが、モバイル回線(ポケットWi-Fiなど)だと不安定になることがあります。
光回線を引いていても、ルーターから離れた部屋で仕事をしていると電波が届きにくいことがあります。作業部屋まで電波が伸びていない場合は、中継機を1台挟むだけで通話の途切れが減るケースもあります。

クラウドPBXの導入事例:テレワーク企業のリアル
事例1:営業チームの電話対応を完全リモート化
従来は営業部門のメンバーが交代でオフィスに出社して電話対応をしていた企業が、クラウドPBXを導入。スマホアプリで会社番号の着信を受けられるようになり、出社ゼロでの電話対応を実現しました。顧客からは「電話がつながりやすくなった」という声もあり、対応品質も向上しています。
事例2:複数拠点の内線統合
東京・大阪・福岡に拠点を持つ企業が、拠点ごとに異なっていた電話環境をクラウドPBXで統合。拠点間の通話がすべて内線扱いになり、通話コストが大幅に削減されました。テレワーク中の社員も同じ内線番号で連絡が取れるため、「社員がどこにいるか」を意識する必要がなくなったといいます。
事例3:少人数のスタートアップが固定電話を置かずに運用
創業直後のスタートアップが、オフィスに固定電話を設置せずにクラウドPBXだけで電話環境を構築。初期費用を抑えつつ、代表番号での発着信が可能になりました。オフィスを移転しても電話番号が変わらないのも大きなメリットです。

クラウドPBXと従来型PBXのコスト比較
従来型のオンプレミスPBXは、機器の購入・設置工事で初期費用が数十万〜数百万円かかることが一般的です。一方、クラウドPBXは初期費用が0円〜数万円程度で済み、月額利用料も数千円からスタートできます。
保守・メンテナンスもクラウド側で行われるため、社内にPBXの専門知識を持った人材を確保する必要がありません。特に中小企業やスタートアップにとっては、クラウドPBXのコストメリットは大きいと言えます。
よくある質問(Q&A)
Q. クラウドPBXと通常の電話回線は併用できる?
はい、多くのクラウドPBXサービスは既存の電話回線との併用に対応しています。移行期間中は両方を並行運用して、問題がないことを確認してから完全移行する方法がおすすめです。
Q. 個人事業主やフリーランスでも使える?
1ユーザーから契約できるサービス(クラコールPBXなど)を選べば、個人事業主でも利用可能です。プライベートの電話番号を仕事に使いたくない場合に便利です。
Q. 停電やインターネット障害のときは電話が使えなくなる?
インターネット接続が切れると通話できなくなるのがクラウドPBXのデメリットです。対策として、モバイル回線のバックアップや、不通時の携帯電話への転送設定を用意しておくと安心です。
停電時にスマホの充電が切れてしまうと転送先も使えなくなるため、大容量のモバイルバッテリーを1つ備えておくと備えになります。
Q. 通話料金は固定電話と比べてどうなの?
クラウドPBXの通話料金は、固定電話向けで3分8円前後が一般的で、従来の固定電話とほぼ同等か、やや安くなるケースが多いです。社員同士の内線通話は無料なので、拠点間通話が多い企業ほどコストメリットがあります。
まとめ
クラウドPBXは、テレワーク環境での「電話対応問題」を根本的に解決してくれるサービスです。会社の電話番号をスマホやPCで使えるようになるため、電話のためだけに出社する必要がなくなります。
サービス選びでは、番号の引き継ぎ、通話品質、セキュリティ、料金体系を重視して比較検討しましょう。無料トライアルを活用して実際の通話品質を確認してから導入するのが、失敗しないコツです。
参考リンク:クラウドPBXおすすめ(ITトレンド) / BIZTEL ビジネスフォン料金(公式) / クラウドPBXおすすめ20選(MOT/TEL)
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